日本の地方創生の現況 -今後の韓国地域政策への示唆を中心に-

서지정보

· 발행기관 : 한림대학교 일본학연구소
· 수록지 정보 : 한림일본학 (구 한림일본학연구) / 33호 / 5 ~ 27페이지
· 저자명 : 김현선, 네모토 나오키

초록

日本の人口は、2008年の12,808万人を起点に減少に転じた。その状況の中で2014年9月3日に発 足された第二次安倍改造内閣が最優先課題としたのが「地方創生」であり、その引き金となったのが いわゆる「増田レポート(「増田ショック」ともいう)」である。すなわち、2040年までの間に人口の再 生産力を表す指標としての「若年女性(20～39歳の女性人口)」が５割以上減少する市町村は、約 1,800の自治体のうち896になると推計し、これらの896自治体を「消滅可能性都市」と発表した。これ は、該当する自治体はもちろん、日本全体にショックを与えた(これを「地方消滅論」という)。日本の 地方消滅論は韓国にも紹介され、日本と同様の人口シミュレーションが行われている。 本稿では、韓国より先に始まった日本の地域政策、とりわけ地方創生について全体的な内容を 概観した後(国家の観点からのアプローチ)、函館市と徳島県神山町の2か所の事例を検討することに よって(自治体の観点からのアプローチ)、今後の韓国の地域政策の方向性を考察する。 以下の3点を強調する。①国家は、人口問題をその原因とする地域政策をより長期的な視点から アプローチしなければならない。すなわち、短期間の人口増加政策は、自治体間の競争のみを助 長するだけであって、本質的な解決策にならないこと、国家補助金という条件の下で自治体を画一 化する政策は再考されなければならないことを強調する。②自治体は、各地域が有する物的資源だ けではなく、人的資源も的確に把握し、それを総合的に活かした政策を進めなければならない。す なわち、国家補助金という条件に地域政策を無理やりに当てはめるのではなく、時間がかかるとして もその地域に合う政策を構想しなければならない。③市民は、自らが地域政策の主人公である認識 を共有・共感しなければならない。すなわち、地域が抱える課題を市民自らの課題として受け止める リアリティが必要である。 このように、国家、自治体、市民が行うべき役割はそれぞれ異なるけれども、各自が政策の主人 公である認識を持って政策に取り込むとき、人口問題をその背景とする地域政策は、少しずつその 成果をあらわすと考えられる。過去の地域政策(公共施設・インフラ建設を中心としたハード面の強化) とは異なり、現在の地域政策において求められるのは、市民意識の向上及び市民間の共感づくり (生涯学習を通したソフト面の強化、上記の③)であろう。なお、国家(行政)と市民の中間に位置する NPOは、これからの地域政策において重要な役割を果たすのであろう。

참고자료

· 없음