記紀神話としての『シン・ゴジラ』 : ヒルコ、カグツチ、スサノオの物語

서지정보

· 발행기관 : 동아시아일본학회
· 수록지 정보 : 일본문화연구 / 80호 / 85 ~ 106페이지
· 저자명 : 久美子 永井

초록

映画『シン・ゴジラ』（庵野秀明監督、2016年）において、ゴジラは、主人公の矢口蘭堂から「荒ぶる神」と呼ばれている。深海魚のような形態から進化し、熱線を放射し都市を破壊するゴジラは、イザナギ・イザナミ神に海に流された手足が未発達なヒルコが、火の神で父イザナギに斬られたカグツチの力と、乱行から高天原を追われたスサノオの力を得て、生まれ変わった姿と言える。この神々は、父神からの「ネグレクト」という共通点で繋がっている。
『シン･ゴジラ』には、三つの神社が登場する。海に潜伏するゴジラの横に見える旧穴守稲荷神社、上陸したゴジラがその前で進化し、一度歩みを止め海へと退却した品川神社、そして多摩川を防衛ラインとして展開されたタバ作戦の前方指揮所となった多摩川浅間神社である。荒ぶる神の侵攻を食い止める砦となり、反撃の拠点となるのが神社である。
多摩川を突破された後に提案された作戦の名称は、ヤシオリ作戦であった。前方指揮所は、科学技術館に置かれる。皇居に隣接する北の丸公園内にあり、科学の名を冠する科学技術館は、皇祖神と科学の二つの力の融合を象徴する。大蛇ヤマタノオロチが飲んだ八塩折之酒に見立てられた血液凝固剤の投与により、ゴジラは凍結される。
劇中でゴジラは、公的には巨大不明生物と呼ばれ続ける。認知されぬ神の形をとり、放射線物質を拡散するゴジラは、科学の発展による繁栄が背後に抱える問題をつきつけてくる。既存の神話と、神話の続編という未知の物語を組み合わせ、一つの結末と未来への不安を描いたのが、映画『シン･ゴジラ』である。

참고자료

· 없음