流離と罪―六条御息所の人物造型の方法

서지정보

· 발행기관 : 한림대학교 일본학연구소
· 수록지 정보 : 한림일본학 (구 한림일본학연구) / 32호 / 34 ~ 51페이지
· 저자명 : 김태영

초록

優雅であった野宮の逢瀬以降、御息所の伊勢下向によって光源氏と御息所は別れを 迎えた。その伊勢下向の後、源氏も右大臣側の政治的な計略に巻き込まれ、須磨へ流 離することになる。そこで二人は、須磨と伊勢という都から遠く離れたところにいる という共通点、さらに 「流離」という共通点によって深く共感し合う。源氏の 「罪」が 政治的な対立関係の中での名目上の謀反の 「罪」であったならば、御息所が伊勢へ流 離することになったその 「罪」とは、生霊事件を引き起こすほどの源氏に対する深い 愛執の 「罪」であったといえる。しかも、その 「罪」によって流離された 「伊勢」とい う神域で、御息所はさらなる 「罪」を犯すことになるのである。御息所の二番目の 「罪」 は、仏教でいう罪なのであり、それは、御息所が 「葵」巻で 「もののけ」になって葵上 に取り憑いたこととも関連していよう。伊勢下向という面において御息所の人物造型 が、娘と共に伊勢下向した徽子女王という史実を準拠として用いていることは確かで あろう。だが、その準拠の上に 「罪」を負っての 「流離」という側面が加えられたこと によって後に現れる御息所の死霊とも関わる、御息所の独自の人物造型がなされたと 思われる。

참고자료

· 없음