人口減少地域の地方創生― 東日本大震災被災地の教訓 ―

서지정보

· 발행기관 : 한국일본학회
· 수록지 정보 : 일본학보 / 133호 / 175 ~ 190페이지
· 저자명 : 河村和徳

초록

2021年3月、東日本大震災からの復興・創生期間が終了した。世界に復興を発進する目的で実施された東京五輪が終了したこともあり、復興政策は縮小する傾向にある。本稿は、東日本大震災から得られた教訓のうち、政治学的に価値があるものを幾つかを採りあげる。そして、過疎化が著しい東日本大震災の被災地における創造的復興・地方創生について議論する。 東日本大震災は数多くの教訓を我々に残したが、その1つとして大きかったのは「選挙民主主義の下での復興」である。権威主義国とは異なり、選挙民主主義国での危機管理や災害復興は有権者の意向が焦点となる。有権者の意見分布は世論という形で可視化され、復興を担う政治的リーダーの選出に大きく影響するからである。本稿では、（1）福島で震災対応をした現職首長候補が次々と落選した「現職落選ドミノ現象」、（2）選挙のたびに選挙公約の記述から復興の取り組みが消失する状況、（3）政治家やメディアによるフレーミングが日韓関係などに影響をもたらした事例、を採りあげる。（3）では、日韓両国で実施したオンライン・サーベイ実験の結果も紹介する。 また本稿では、「課題先進地」と呼ばれる東日本大震災被災地で進められている創造的復興策についても論じる。たとえば、「Build Back Better」のもと、宮城県では規制緩和の社会実験として復興政策が打たれてきた。また農業分野でのAI活用など、情報通信技術を活用した地域活性化策も政策的に試みられている。更に、原子力災害の被害が大きい福島県浜通り地域では、廃炉研究やロボット開発の拠点をつくり、新たな産業基盤の構築を目指す国家プロジェクト「福島イノベーション・コースト構想」が進められている。本稿では、これらの取り組みの政治的意味を検討する。そして最後に、それらが被災地の社会にどのような影響をもたらすのか、研究を進めていく必要性があることを指摘する。

참고자료

· 없음